TPP、日本経済や生活への影響?交渉やアメリカの思惑とは!

前回は、TPPのメリットとデメリットを説明しました。

 

 

輸出が増えると、本当に日本は豊かになるの?

 

 

政府やマスコミの報道では、『日本は輸出に比重を置いた方が景気が良くなる』
と言われていますよね?

この3年ほどは円高が続いていたから、景気が悪いのだと・・・。

 

日本の輸出産業とは、自動車や家電製品の事ですが、
その輸出額のGDP比率、実は1.6%前後・・・

言われているほど高くありません。というか低いです。

 

その他の輸出業界を全て含めても、11.5%ほど。

他の産業のGDP比率はというと、サービス業で20%、
卸小売で13%と
輸出産業よりも国内需要の方が圧倒的に比率が高い。

 

この事からも分かるように、日本は輸出大国ではなく、
内需で経済がまわっている事が分かります。

無理に輸出にシフトする必要は無いという事です。

 

 

急激な円安、日本経済への影響

 

 

安部政権の方針により、日銀の介入による金融緩和政策によって
この6ヶ月ほど急激に円安に戻しました。

円安という事は、輸出産業にとっては利益が増えますね。
しかも79円から100円前後。
約20円もの急激な円安です。

 

ではこの事により、日本経済は潤ったのでしょうか?

 

現段階では、過去最大の貿易赤字に陥ってしまっています。

この事は、日本はけっして輸出で成り立っている国ではないという事を
表しています。

 

私もアパレル業界で働いていますが、日本に輸入する商品はもちろん、
海外に納品する商品も全て、海外で生産していますので、輸出は発生しません。

車業界や白物家電も、現在では部品も含めて海外生産比率が高まっているので
昔のように輸出で利益を稼いでいるとは言えません。

 

 

TPPが及ぼす日本経済への影響

 

 

TPPは、確かに海外に進出する可能性を高めてくれます。

ですが、海外企業の日本進出も容易にもなります。

 

TPPを推進する人たちは、日本企業が新興国に打って出る事を言っています。

ですが、その急成長している国(中国やインド)はTPPには参加しません。

 

TPPに参加する国の中で経済力のある国は、日本とアメリカのみ。

インドネシアなど、その他の国に関しては、
平均給与が上がっているとは言っても
富裕層と言われる人達。

ようやく日本人の平均給与くらいです。

 

日本が海外に進出するとは言っても、
TPPによる恩恵を受けられる可能性のある国はアメリカのみ。

 

ですがアメリカも失業率が高く、経済は落ち込んでいます。
日本企業の売上げが爆発する事は無いでしょう。

 

逆にアメリカは、オバマ大統領は2010年の段階で、

『5年かけて輸出を倍にする』

という
声明を出しています。

 

その目標は日本。
日本は商品を売りつけられるリスクの方が高いのがTPPという事です。

 

 

その他、TPPによる様々なデメリットの可能性

 

 

私たち一般人にも目先で影響がある『労働の自由』も考えられます。

もともとの給料が安い東南アジアの優秀な人材が日本に来て、
日本の最低賃金で働く事も考えられます。
それでも彼らにとっては、自国で働くより何倍も収入をもらえるので
企業にとっては魅力的でしょう。

 

経済の自由化については、実際に始まってしまうと様々な問題が出てきます。

 

TPPに参加する事が本当に日本の為になるのか?
あるいは、デメリットの方が大きいのか?

これは、現段階では分かりません。

 

ですが、私たちも働き方や将来の考え方を、早急に考える必要があるでしょう。

 

 

TPPとは?関税撤廃?日本のメリット、デメリット?分かりやすく簡単に!

 

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