着物は、気を付けていても結構汚れてしまいます。
冬場でも、エアコンが効いているので、
けっこう汗をかきます。
そのため着物を脱いだ後、帯の下になっていた部分は、
かなり湿っぽくなってしまっています。
袖も長いので、食事の時や洗面所で手を洗った時などに
汚しています。
そしてファンデーションは曲者!
振り向いた時などに襟を汚してしまう事も!
成人式の日は、初めて着物を着るという娘さんも多いです。
見ててハラハラしてしまう事も・・・
階段を上る時や降りる時など、
チョッと着物の裾を持つだけで良いのですが、
階段掃除状態になっている場面を見かけることも多々。。。
こちらも思わず“ムンクの叫び”みたいな顔になってしまいますね(笑)
妹には、トイレに行く時用の洗濯ばさみを持たせました。
あの長い袖をトイレの床に付けたらと思うと・・・
着物を脱いだ後、レンタルならそのまま返しますが、
自分の着物ならそうはいきません。
キチンとお手入れしてから箪笥に入れましょう。
汗や汚れは、すぐにシミになってしまいます。
一度も着ていなくても、一度も締めていない帯でも
保管方法が悪いとシミやカビが!
私は、白い塩瀬の帯が何故か“シミだらけ”になりました。
お気に入りだったので諦めきれず、
そのシミより濃い色に帯を染め直した事があります。
帯の柄に色が付かないようにするのは大変で、
新しいのを買った方が安かったかも!
着物は脱いだ直後のお手入れが大切なんです。
疲れているでしょうが頑張りましょう!
着物を着た後のお手入れをシッカリと!
(1)風を通して汗や湿気をとる
着用後、着物は、体温やかなりの湿気を含んでいます。
そのまま、タンスにしまってしまうと、
カビ・シミなどの原因になってしまいます。
脱いだ着物は、着物用のハンガーに掛けて
一晩吊るして湿気を取りましょう。
注意点
*直射日光に当たらない風通しの良い部屋に最低2時間位。
直射日光に当てると色があせる事がありますから気をつけてください。
※帯・長襦袢なども同様に!
(2)埃をシッカリと優しく落とす
乾いた清潔なタオルで、着物に付いた埃を払います。
その時「汚れ」や「シミ等」もチェックします。
箔や刺繍のあるところの埃は丁寧に扱いましょう。
決してこすらないで!
(3)シミ・汚れをくまなくチェック
衿・袖口・裾回り・腰などは特に汚れやすく要チェック!
もしシミや汚れを見つけたら、
分かる範囲で、原因をメモしておきましょう。
汗などのシミは、水で絞ったタオルなどで拭き取って、
風を通せばOK!
ですが私は、ついつい母に相談してしまいます
呉服屋さんに持って行かれてしまいます(笑)
もし手におえないシミ・汚れを見つけたら、
決してこすらないで!
ヘタに手を出して、他の場所に広がってしまったら大変です!
できるだけ早く専門店に相談し、処置してもらいましょう。
(4)半衿をはずして汚れをおとす
直接肌に触れているので、そうとう汚れてしまっています。
ぬるま湯に中性洗剤を溶かして浸けておき、
たたくように洗います。
タオルで水気を取って陰干しし、乾いたらアイロンをかけますが
絹は縮むのでスチームは絶対ダメ。
自分で洗うのが怖い場合は、
クリーニングに出しても良いでしょう。
ポリエステルの半衿の場合は、洗濯機で洗うことができますよ。
大変、着物を汚してしまった!応急処置は?
【着物を着たあとに】お手入れチェック講座
絹は独特の光沢を持っている魅力的ですが、
とってもデリケートな素材です。
吸湿性に優れているのが特長ですが、
特に湿っている時の摩擦には弱く、
表面がケバ立つ原因になります。
万一汚してしまった時は決してこすらず、
叩くようにして汚れを取るのが大切です。
■食べ物などのシミがついたら?
シミの下に乾いた布(白のハンカチやティッシュペーパーなど)を置き、
硬く絞ったおしぼりなどでたたきます。
その後、乾いたハンカチやティッシュペーパーで
たたいて水分をよく取ります。
お茶・紅茶・汁物も同様の処置でかまいません。
■口紅をつけてしまったら
ベンジンで汚れを落としましょう。
ガーゼにベンジンを含ませます。
汚れの下にタオルを敷き、汚れの上からガーゼでたたけば、
口紅の汚れを簡単に落とす事が出来ます。
衿、袖、裾の汚れ、帯締めの汚れも、
ベンジンで落とす事ができます。
■雨の日に汚れたら
まず、着物や小物を濡らさないように注意しましょう。
もし濡れてしまったら、干して乾燥させる事が先決です。
乾いた後で汚れに気づいた時は、
ベンジンで汚れを落とす事ができます。
注意点
※いずれの場合も取れない場合は、専門店に出しましょう。
※ソース・醤油・果汁・墨・マジックインキ・インクの場合は
手をつけずシミ抜きに出しましょう。
※酒の場合は水を含ませたタオルでたたきとった後、
シミ抜きに出しましょう。
※油類の場合 ハンカチなどでシミの広がりを押さえてから
専門店に依頼しましょう。
❖無理は禁物です。自分で何とかしようとせず、
専門家に任せた方が無難です。
着物は小物のお手入れも大切です!
防虫剤
基本的には絹物は、防虫剤は必要ありません。
虫食いがあったとしたら、きものに点いたシミの部分が原因です。
防虫剤を使う場合は、
ピレストロイド系の成分の物(シートタイプが便利)を使い、
ひとつの引き出しに1種類が基本です。
たとう紙の上に直接置かずにタンスの四隅に置くようにします。
たとう紙
和紙のたとう紙は着物の湿気を吸い取ります。
「たとう紙」が変色するのは、
着物の代わりに湿気を吸い取っているためです。
直ぐに取り替えましょう。
安い「たとう紙」で虫干しの度に取り替えたほうが、
着物が長持ちします。
着物1枚に「たとう紙」1枚です。
まとめて入れると、着物に“たたみじわ”が出来てしまいます。
バック
かわいた柔らかい布でやさしくふき取りしまいます。
和紙等で包むと理想的です。
半衿
ポリエステルの物は、揉まずに軽く手洗いして、
絞らずに陰干し、裏からアイロンを掛けます。
正絹はクリーニングに出した方が無難です。
帯揚げ
手でしわを伸ばしながら巻いておきます。
絞りの帯揚げはシワになりにくいので
「しぼ」が潰れないように2つ畳にし、
輪のほうから巻いておきます。
帯締め
手垢がつきやすいので、
歯ブラシにガーゼをかぶせたものにベンジンを含ませて、
時々部分抜きにします。
乱れた「房」は湯気にあて、櫛でとき、整えます。
「房」を和紙でキッチリとくるみ、
房の部分を内側にして6つ折にして袋か箱にしまいます。
足袋
白さが生命です。
時間がたつと落ちにくいので、
その日のうちにブラシで洗い、
裏返して陰干しにした後アイロンをかけます。
時々、クリーニングに出しましょう。
私は、ソフト足袋を使ってます。
草履
陰干しして湿気を取ったあと、泥や埃を拭き取ります。
革はクリーナーで汚れを落とします。
(布製にはクリーナーはNG!)
鼻緒の裏と鼻緒もシッカリと拭きましょう。
腰紐・伊達締め
丈を二つ折りにし、
左右に引っ張りながらシワを伸ばして巻き、
端から五角形になるように折り込んでゆきます。
脱いだ直後は、湿っている事があります。
ハンガーにかけて乾かしてからにしましょう。
いかがでしたか?
もしかしたら、大変そうに感じたかもしれませんね。
ですが、片づけ方は洋服も同じと思いませんか?
靴の手入れも同じです。
着物は特別ではありません。
一度で良いので、頑張ってみましょう!
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