真っ赤な花が印象的な彼岸花。
学生の頃、お散歩ついでに摘み取って持ち帰ろうとしたら、
「ダメッ!!!彼岸花なんて持ち帰ったら不幸になるよ。」
と、友人に注意されてしまいました。
その時は「キレイなお花なのに何で?」
と、疑問に思ったのですが、
今ほどネットも普及していなかったので、
たいして調べもせず…放ったらかしにしていました。
そんな話を先日ふと思い出し、
折角だから調べてみよう!とネットをウロウロしたところ、
興味深い話が色々とでてきました。
そこで、今回はそんな疑問を持っているかもしれないあなたに!
彼岸花についてお話してみたいと思います。
彼岸花って?
中秋の頃に多く目にする彼岸花。
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。
30~50cmの茎が1本スッと伸び、
その先に袋に包まれた花序(花の配列状態のこと)を
一つ付けます。
やがて、その袋が破けると、5~7個ほどの花が姿を見せます。
その大きく反り返り、放射状に開花した姿が
学名 ridiataの由来となっていると言われています。
開花までに要する時間は1週間ほど。
この状態では葉はありません。
この時葉は球根の中で眠っていて、
花が枯れた後に姿を現します。
そして、次のシーズンに向けて球根に養分を蓄え、
役を終えた葉は春先には枯れてしまいます。
養分を蓄えられた球根は、地中で分かれ、
新しい命をはぐくみ、秋に再び花を咲かせるのです。
彼岸花といえば赤というイメージがありますが、
実は、白をはじめとして数種のカラーもあるんです。
恐怖イメージの強い彼岸花ですが、花言葉は
- 情熱
- 独立
- 再開
- あきらめ
- 悲しい思い出
- 想う人はあなた一人
- また会う日を楽しみに
イメージとは裏腹な、前向きなものが多いんですね〜。
きれいな花には○○がある
実は、この彼岸花には毒があるんです。
彼岸花の球根の中に、
リコリンという有毒成分が入っているんです。
データによると、
球根1つに含まれるリコリンは15mg。
これは、ネズミ1500匹分の致死量に相当するそうです。
その数を聞いただけでも、
恐怖を感じてしまいますよね。
主には球根に含まれるのですが、
茎にも含まれているようなので、こ
れが持ち帰ることを嫌煙される原因かもしれませんね。
こちらの動画では、身近な有毒植物が紹介されていて、
その中に彼岸花も含まれていました。
意外と知らない物もあったので、参考にしてみてください。
しかし、有毒でありながらも、飢餓に苦しんだ大昔には、
食用とされていたこともあったようです。
球根は漢方としても、重宝されていたこともあったとか。
近年、それを再現実験したメディアもあったようですが、
もちろん専門家指導があってのもの。
決して真似をしないようにしましょう。
彼岸花にまつわるブラックなウワサ
世間では、彼岸花に対して、
何故こんなにも悪いイメージを抱いてしまうのでしょう?
いくつかの視点で考えてみました。
①数多い異名がきっかけ
彼岸花は多くの異名を持つ花です。
比較的聞いたことがあるものでは「曼珠沙華(マンジュシャゲ)」。
聞くだけでも不吉な香りがしてくる異名で、
- 死人花(シビトバナ)
- 幽霊花(ユウレイバナ)
- 地獄花(ジゴクバナ)
なんて言うものもあります。
また、開花時に葉がないことから、
「葉見ず花見ず」と言われることも。
全て探ってみると、
実に1000種ほどの異名があると言われています。
こんな異名が彼岸花を、
敬遠するきっかけになっているのかもしれないですね。
②毒の存在がきっかけ
先ほど紹介したように、彼岸花には毒があります。
「彼岸花を触ると手が腐る」と、
説明されていた方もいるのかもしれません。
これはきっと小さな子どもに、
毒の存在をわかりやすく伝えるためのもの、
だったのかもしれません。
ただそれが、理由を曖昧にしたまま、
噂として伝わっているという事もあるのかもしれませんね。
③単純なイメージがきっかけ
この彼岸花の毒は、
土葬時代に遺体をモグラやネズミから守るため、
墓地に埋められていたそうです。
その流れで、今でも霊園などでも多く目にしますよね。
秋のお彼岸の頃最盛期を迎えることが、和名の由来となっており、
「お彼岸」=「お墓参り」=「死」というイメージが強い、
というものもあるのではないでしょうか?
また、開花した花のイメージが炎を連想させることから、
「持ち帰ると火事が起きる」
と言われていたこともあったようです。
まとめ
日本では嫌煙しがちな彼岸花。
ですが海外では、品種改良されて
観賞用としても重宝しているんだとか。
日本でも「リコリス」として、
球根が園芸店で取り扱われています。
それに園芸番組でも、その育て方が取り上げられたことも。
彼岸花について詳しくなったところで、
育ててみてはいかがですか?
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