「扁桃腺」が腫れると、
大人でもツラいですよね。
それが、まだ小さな子供の場合、
そのツラさは、大人のわたしたちでは、
想像できないほどツライことは、
間違いありません。
しかも、子供は症状を的確に伝えられないから、
ママはオロオロしちゃいます。
大切な子供のためにも!
ママの的確な判断が大切です。
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そもそも咽頭や扁桃の場所はどこ?
喉が痛くなって、ゴックンするのもツラい。
病院に行って“ア~ン”すると、先生から
「扁桃腺が腫れてますね。お薬出しときましょう」
って言われます。
でも、「扁桃腺は“ここ”」ってハッキリわかりますか?
扁桃腺は、口を大きく開けて覗きこむと、
見ることができます。
手で触ることもできますよ。
口を大きく開けた状態で、喉の奥の方を見ると、
あごの上の方から垂れ下がっているもの。
これは口蓋垂というものですが、
この口蓋垂の両脇にあるものが、「扁桃腺」です。
扁桃腺は、医学用語では「扁桃」と呼ばれるもので、
リンパ組織です。
子供の頃には、大きな役割を持つ扁桃は、
中学生くらいになると、少しずつ存在感が無くなってきます。
◆扁桃腺の大きな役割とは?
扁桃は、体内へ侵入しようとする病原体を
防御する免疫の役割を持っています。
これは、免疫をあまり持っていない子供の頃だけ!
扁桃腺は大体中学生くらいで、ほぼ成人の大きさになります。
そしてこの頃から、ほぼすべての免疫機能の発達が完了します。
小さな頃は、扁桃腺だけに頼っている免疫機能。
成長すると、体内の様々なリンパ節に移っていきます。
扁桃腺が大切な役割なのは、
5~7歳くらいまでなんですね。
大人になると扁桃腺の役割は、
あっても無くてもいい・・・くらいに変わるんです。
実はストレスだけじゃない!扁桃腺炎の原因
赤ちゃんや子供は、喉に炎症を起こしやすく、
水も飲めないほどの炎症から重症化もあり、注意が必要です。
先ほどお話ししたように、
「扁桃」とは喉の両サイドのリンパ組織のことで、
外から侵入してくる病原菌を防ぐ役割をしています。
以前は「扁桃腺炎」と言っていましたが、
リンパ組織を主体とし、腺でないため、
「扁桃炎」と呼ばれるようになりました。
「急性扁桃炎」の原因は
“ウイルス感染”と“細菌感染”によるものです。
「のどかぜ」といわれる「急性咽頭炎」は、
ウイルス感染により、咳、鼻水、のどの痛みというかぜ症状で、
2~3日で回復に向かいます。
咽頭炎は、呼吸器の一番浅い部分の炎症なので、
あまり心配はいりません。
咽頭炎から、
細菌性の感染による「急性扁桃炎」になった場合は
合併症などの注意が必要です。
◆主なウイルス
- アデノウイルス
- 単純ヘルペスウイルス
- エコーウイルス
- コサッキーウイルス
◆主な細菌
- 溶連菌
- ブドウ球菌
- インフルエンザ菌
- 肺炎球菌
体内に常にいる常在菌で、健康な時は息をひそめてます。
ですが、風邪などで体が弱った時、免疫力が不十分な乳幼児は
増殖してしまうことがあるんです。
◆主な症状は?
*39度~40度の高熱
咳や鼻水はあまりない。
*強いのどの痛み
扁桃が赤く腫れて、表面に白い膿が出る。
*つばを飲むだけで痛いため、母乳や食欲不振。
*悪寒、倦怠感
悪化すると首やあごのリンパ腺が腫れる。
◆特殊な扁桃腺炎
❖溶連菌感染症
A郡β溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌の感染症です。
典型的な例では、
ひどい咽頭痛や発熱。
体、四肢、顔等にかゆみのある細かい赤い発疹が出て、
舌が赤く苺様に見えます。
❖アデノウイルス感染症
咽頭痛、5日間持続する高熱が主な症状です。
目が赤く充血するものは、咽頭結膜熱と呼ばれ、
プール熱として、一般にしられています。
❖伝染性単核症
EBウイルスの初感染によるもので、
- 咽頭痛
- 1~3週間持続する発熱
- 頚部リンパ節腫脹(首のぐりぐり)
- 全身倦怠感
が出現します。
EBウイルスに対する、有効な抗ウイルス剤は
現在はまだありません。
安静にして、症状に対する対症療法を行います。
肝機能障害がひどい場合や、状態が悪い場合は
入院の適応となります。
高熱がある場合や、咽頭痛がひどい場合には、
念のため受診して正確な診断を受ける必要がありますよ。
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