一昔前までは、披露宴の締めくくりの親族代表の挨拶は、
新郎の父が務めることが多くありました。
ですがここ最近は、親族代表の挨拶の後に、
新郎の挨拶で締めくくることが増えてきています。
大トリでなくても、初めての親族を代表しての挨拶は、
見慣れない顔もある中で緊張されると思います。
他の方のスピーチの場合、食事をしている方や、
雑談をしている方などもいらっしゃいます。
ですが新郎の父のスピーチは、
静かになって、空気も一変!
誰よりも注目されてしまいます。
披露宴の終盤ですし、
カッコいいところを見せたいですよね。
そんなあなたに、ポイントや注意点などを調べてみました。
謝辞の主な内容
両家の親族を代表して行うお礼の挨拶の事を、
親族代表謝辞と言います。
ほとんどの場合、新郎の父が務めます。
最近は、新郎が代表して謝辞を述べたり、
親族の謝辞の後、新郎が続けて謝辞を述べることもあります。
また、何らかのかたちで
新郎の父が不在の場合、この限りではありません。
親族の謝辞では、
- 自己紹介
- 臨席へのお礼や祝福に対してのお礼
- 新郎新婦への支援のお願い
という構成がほとんど。
この内容に、親としての現在の心境や、
この結婚に対する喜び。
また、両家を代表して一方の親だけ挨拶をする場合は、
新婦のことにも触れ、相手側への配慮を忘れないことも大切です。
スピーチのポイントや注意点
謝辞の所要時間は、謝辞が一人の場合は5分以内、
新郎の謝辞も控えている場合は、2~3分を目安にします。
長い謝辞を述べる必要はありませんので、
1~2分でも感謝の気持ちは伝わります。
ちなみに、1分間に話せる文字数は350文字程度と言われているので、
500文字程度でよいかもしれません。
当日、丸暗記できるか不安な場合は、
メモを持ち込んでもかまいません。
ただ、本番でスムーズに謝辞を述べられるように、
原稿を用意して、ちゃんと事前に練習しておきましょう!
丸暗記より、ある程度はアドリブで感情を入れられた方が、
カッコいいですよ。
新郎の謝辞も控えている場合は、内容が重複しないように、
事前に内容のすり合わせをしておくようにしましょう。
それから、お祝いごとですので、忌み言葉と呼ばれる、
良くないことを連想させる言葉や。
再婚や悲しい出来事の再来を連想させるような、
重ね言葉は避けるようにします。
忌み言葉
- 別れる
- 切る
- 帰る
- 冷える
- 死ぬ
など。
重ね言葉
- 重ね重ね
- 次々
- ますます
など。
注意点!
そして、「本日は、皆様ご多忙中のところ・・・」と、
つい言ってしまいがちな言葉。
ではあるのですが、
「忙」という字は「心」を「亡くす」と書きます。
「ご多用中」などに置き換えるようにしましょう。
話し方のポイントはこちら。
- 司会から紹介をされたら一呼吸おいてからゆっくり話はじめる
- 主賓など特定のかたへお礼を述べる場合は、そのかたのほうを向く
- スピーチが終わったら2~3秒間頭を深く下げ、
深い感謝の気持ちを伝える
緊張するとどうしても早口になりがち。
でも出来るだけ落ち着いて、ゆっくり話すことを心がけてみましょう!
わたしの職場の上司から、
「大勢の人前で話すときは、自分が女優になった気分で話せばいいんだよ」
とアドバイス頂いたことがあります。
スピーチの例文
最初に、挨拶とともに自己紹介。
そして、臨席へのお礼や祝福に対してのお礼をお伝えします。
冒頭
「ただいまご紹介にあずかりました、
新郎の父○○○○でございます。
両家を代表いたしまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。」
「本日は、皆様ご多用中のところ、
またご遠方より新郎新婦のためにご列席たまわり、
誠にありがとうございます。」
「皆様からたくさんのご祝辞や、温かい励ましのお言葉いただき、
親としても身に余る光栄でございます。」
「あいにくの空模様にもかかわらず」
など、当日の天気や
「初めて知る息子の姿も多く、改めて皆様に育てていただいた」
ことを感謝するなど、
出席者の顔ぶれに合わせて変化をつけても良いでしょう。
中盤
挨拶とお礼の後、
- 花婿とのエピソードを交え、
親として息子である花婿をどう思っているか? - 親としての現在の心境
- この結婚に対する喜び
- 花嫁と初めて会った時のエピソード
など、忌み言葉や重ね言葉に気を付けながら話します。
そして、新郎新婦への支援のお願いとともに、
締めの言葉を述べます。
「・・・まだまだ未熟なふたりでございます。
これからもさまざまな障害にぶつかっては、
立ち往生してしまうことも多いことと思います。
そのような時はどうか、あたたかいご指導、ご支援のほど、
何卒宜しくお願い申し上げます。」
「本日は、慣れない宴席で十分なおもてなしもできず、
不行き届きの点もあったかと存じますが、どうかお許しください。 」
「結びにご臨席の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、
両家代表のごあいさつにかえさせていただきます。
本日は、誠にありがとうございました。」
話したいエピソードは、すぐに浮かんでくるかもしれません。
ただ、忌み言葉や重ね言葉を避けるためには、
頭の中で探すよりも、ちゃんと紙に書くか?
少なくともパソコンで文字に起こして、
目で確認できるようにした方が良いでしょう。
暗記のためだけでなく、チェックのために必要ですね。
まとめ
結婚式や披露宴は、色々な人の力添えがあって、
成り立っています。
新郎新婦の御両親。
両家の親類。
会社の上司や同僚。
たくさんの友人。
かたい挨拶も良いですが、
何よりも大切なのは、感謝の気持ちを伝えること。
そして、これからの関係を良好にすること。
新郎の父からの挨拶には、
重要な意味があるんです。
頑張ってみて下さいね!
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